一度は訪れたい世界遺産を紹介~明治日本の産業革命遺産~

明治日本の産業革命遺産とは、北は岩手県、南は鹿児島県の日本全国にわたり点在する幕末から明治時代末期までの23の遺産のことをいいます。正式名称は「明治日本の産業革命遺産ー製鉄、造船、石炭産業」です。この記事では、明治日本の産業革命遺産と統一させていただきます。

これらは、日本の近代化に大きく影響を与えた世界遺産です。では、その明治日本の産業革命遺産にはどのような特徴があるのでしょうか。また、世界遺産に登録された理由とは何だったのでしょう。

今回は、明治日本の産業革命遺産についてご紹介していきます。

★明治日本の産業革命遺産の特徴とは

明治日本の産業革命遺産には、いったいどのような特徴があるのでしょうか。また、どんな資産があり、どんな見どころがあるのでしょうか。

23もの資産で構成されている明治日本の産業革命遺産の特におすすめした見どころもあわせていくつかカンタンにまとめていきます。

・重工業分野において国内初登録

国内で19番目の世界遺産となった明治日本の産業革命遺産は、産業遺産としては石見銀山遺跡とその文化的景観や富岡製糸場と絹遺産群に続いて3つめです。

しかし、重工業分野においては国内初めての登録で、23遺産のうち8遺産は今でも実際に稼働しています。稼働中の遺産については、文化財保護法ではなく景観法や港湾法で守られています。

・政治問題に発展!?世界遺産登録には反対の声もあった

もともとは「九州・山口の近代化産業遺産群」として世界遺産登録の準備が行われていました。その後に全国規模となり、名称を「明治日本の産業革命遺産」に変えています。明治時代には、めまぐるしい近代化とともに軍事大国化の基盤が築かれた時代でもあります。

それが朝鮮半島の侵略や韓国の植民地支配につながったことを考えると、「明治日本」とついた名称は攻撃的に映ってしまったのかもしれません。

実際、この遺産を世界遺産に登録しようとした際、韓国からは「日本が植民地支配をしていた当時、強制徴用が行われていた」と反対の声があり、政治問題に発展した経緯があります。

・複数の件をまたいだ遺産である

日本の世界遺産の中にも、隣り合っている県にまたがった遺産の登録は存在していますが、今回は九州5県に加え、岩手県や静岡県などかなり離れた県の遺産もまとめられています。

共通の価値があれば隣り合った県でなくても世界遺産に登録することは可能ですが、これは日本では初めての隣り合わない複数県での資産の登録になりました。

これを、「シリアル・ノミネーション」と呼びます。

★明治日本の産業革命遺産が世界遺産に登録された理由とその評価とは?

世界遺産の登録に反対の声も上がっていた明治日本の産業革命遺産が、無事世界遺産に登録されたのにはどのような理由があるのでしょうか。また、世界的にはどう評価されているのでしょう。

明治日本の産業革命遺産が世界遺産に登録された理由と評価をカンタンにまとめていきます。

・明治日本の産業革命遺産が世界遺産に登録された理由と評価とは

九州や山口をはじめとして進められた日本のめまぐるしい近代化は、西洋の先進国から積極的に技術を導入して進められたことから、先進諸国との交流がうかがえること、そして鎖国状態だった日本で非西洋地域で初の急速な経済的発展を成し遂げた遺産群が、歴史において重要な過程を示す建造物がまとまっていることなどが評価されました。

明治時代の日本の急速な発展の経緯を裏付ける貴重な遺産であり、またその時代に先進諸国との交流があったことの証拠になることが世界遺産に登録された理由になります。

登録に反対の声も上がっていた明治日本の産業革命遺産ですが、上記のように正当に評価され、日本初の重工業分野の世界遺産が誕生したのです。

★まとめ

いかがでしたか。世界遺産に登録された遺産に、いまだ稼働中のものが含まれているのは非常に珍しいですよね。

他国から反対の声も上がったりと登録には問題を抱えていたようですが、日本の誇る近代化への基礎となったこの遺産が世界的に評価され、世界遺産に登録されました。

この世界遺産を知ったこの機会に、明治時代の産業革命について調べてみれば面白いかもしれません。