1996年に大日本水産会が選定したという『日本の渚百選』にも選ばれている『高戸小浜海岸』は、茨城県の北東にあります。
茨城県で渚百選に選ばれているのは3ヶ所。
大洗町の『大洗海岸』、北茨城市の『五浦海岸』、そして高萩市の『高戸小浜海岸』です。
遊泳は禁止ですが、足を浸して遊んだりする事ができます。
足を洗える水道も設置されており、夏場は遊びに来る人でにぎわいます。
基本情報
【所在地】
茨城県高萩市高戸848-8
【最寄り駅】
JR東日本 高萩駅
車で10分
【高速道路】
常磐自動車道 高萩IC
車で10分
【駐車場】
あり
無料・20台
(2ヶ所あり、冬は上にあるトイレ脇の駐車場はしめきられていることも)
美しい景色を楽しめる
その日の天候や時間帯によっても海の色が変わりますが、よく晴れた日の海は最高です。
水平線が青く、空の色がはえます。
そして浜に近くなると緑がかった色にみえる部分も。
岬のような岩に崖、松の緑。
迫力があって、ここの景色はいつまでもぼーっと眺めていられます。
岩に白波がぶつかり、しぶきをあげる所もみられたり。
よく海の上には遠くの船も見えます。
また、目が良い人なら北の方向に北茨城市や、遠く福島県もうっすら見えるようです。
夕焼けの時間も、昼間とは違った色をみせてくれます。
海から日が昇る時には、2つの大きな岩の間から日の出をみることができてとても美しいそうなので、いつかは見てみたいと思っています。
以前一度だけ高戸海岸で「波の花」をみたことがあります。
泡立った白いホワホワしたものが宙にも待っていて、初めて見たとき無知な私は何か自然災害などの前兆ではないかと怖くなって逃げるように帰ってしまいました。
後で調べて波の花の存在を知ったのですが、その時にみられた景色のひとつだったので、せっかくの機会だから写真を撮っておけば良かったと今は後悔しています。
東日本大震災の後には、少し岩が崩れてきたという話もあり、風景にはいくらか変化もあったそうです。
引き潮の時に現れる砂浜
満ち潮だと砂浜も海水に埋もれていますが、引き潮の時には砂浜が顔を出します。
白い砂浜も良いですし、それなりに引いている時の濡れた砂浜も写真を撮ると下に景色がうっすらうつってそれもまた良いです。
⭐満潮時
⭐干潮時
砂浜で遊ぶのも楽しく、砂浜があらわれることによっていくつもの潮だまりができていたりもします。
タイドプールとも言われますが、そこに生き物をみつけたりもできるので浜の遊びにもってこいです。
さらに砂浜の出現で、岩の上に行けるようにもなります。
岩にあいている穴に入れたりして、満潮時では行けない場所に行けるちょっとした特別感も面白いです。
入れる時が限られる場所というのはなんだかワクワクします。
岩の穴は高い場所なので、反対側から降りるのはまず無理です。
高いところが苦手だと、端に立つのも怖いかもしれません。
でも穴から見える景色もまた綺麗なので、ここにきたら顔を出したくなるポイントです。
ちょっとしたフォトスポットとして良いのはないでしょうか。
海の生き物を探しに!
砂浜におりる段差の隙間にまず、カニをみつけることはよくあります。
砂浜の岩陰にもいます。
砂浜の大きな石のまわりの浅い水溜まりのような潮だまりもありますが、岩場には穴がいくつもあり、小さな潮だまりから岩でできたプールのような大きめの場所や、洞窟っぽさのある潮だまりも!
日や時間によって、どのくらい海水がたまっているかなども違っています。
カニだけでなくウニもみつけたことがありますし、貝、アメフラシやイソギンチャクなどもみつけやすいです。
たった一度だけですが、エイが砂浜にうち上がっているのに遭遇したこともあります。
野鳥の観察も楽しめる
冬はお散歩に来る人や、駐車場に車を停めている人も時折みかけます。
中には野鳥の観察をしに来る人も。
季節によってみられる鳥も違うということで。
野鳥の会の人の話によれば、岩場の高い所の木に『ハヤブサ』がいるそうです。
2月には渡り鳥の『ジョウビタキ』が来ているそうで、あたたかくなる前にシベリアに行ってしまうそう。
冬の間にみられる、『ウミウ』はみつけやすかったです。
砂浜が現れた時に浜へおりて進んで、北側にみえる岩に日が落ちる頃、次々に帰ってきていました。
沢山集まると、びっしり岩壁がくろっぽく見えるほど。
望遠鏡とカメラのズームでみせてもらったところ、『ウミウ』の他に『ヒメウ』も見られました。
カモも波打ち際でプカプカ浮いていましたが、カモの種類を観察するのも良いかもしれません。
まとめ
引き潮の時には砂浜や岩場におりられる、とても景色の良い小浜。
穴場感もまた良いと思います。
石段にパラソルや、レジャーシートをしいてのんびり過ごす人もいます。
夏場は砂浜にレジャーシートをしいて過ごす人も。
岩壁があるため、日差しによってはバッチリ日陰にもなる点も良いです。
ただ、時間を忘れて岩場などで夢中で遊んでいたりボンヤリしていると、潮が満ちてきて岩場に取り残されることも!(ズボンを濡らして慌てて戻った経験者の言葉)
冬場は洗い場の水道を止めていたりするので、もしも寒い時期に海に入ることがあっても洗い流すことはできないはずです。(もちろんお手洗いの水は出ます)
ちなみにバーベキューなども禁止になっています。
ところであの岡倉天心、横山大観も訪れたことがあるということで、ここからみえる岩と海を見たのかもと思うとなんだか嬉しくなります。
いつの時代でも人を惹き付けてやまない景観を堪能してみては?